開催日:2019年7月16日
時間:セミナー10時〜11時30分
次回避難訓練の打ち合わせ:12時〜15時
場所:広島県広島市南区
参加者:教員 13名
「たくさんの被害がでているのに、今までと同じことをやっていてはいけない。今までの避難訓練以外の対策があるんじゃないか。そう思って、いろんなところに問い合わせたんですが、「答えがない」「分からない」と言うんです。」
という、防災担当、柿手先生のお問い合わせが、セミナー開催のきっかけでした。
答えを与える教育から自ら考える教育へ
セミナーを受けられた感想を校長の山崎先生と防災担当の柿手先生にお聞きしました。
「これまでの避難訓練は、主に逃げるという行動を繰り返してやってきたところがあります。何分で逃げれるかとか、それはそれで必要なことかもしれないけど、結局はマニュアル通りに決められたことだけをやることになるので、これからの訓練では逃げることだけではなく、考える訓練も必要だと思いました。」
「災害の状況は学校のどこにいるかによっても変わると思います。そういったことを考えるのも大事な訓練じゃないかなと思いました。例えば、震度6弱が来ると言われた時に、それはどういったものなのかというのがわかってないと、考えることも行動することもできない。ならば、震度6弱というのがどういうものかというのを知ることが必要になってくるし、その時何が起こるのか、自分が置かれた場所でどう行動するのかを考えないといけないし、判断しなきゃいけない。そういうことを今まであまりやっていなかったというのが今日、一番印象に残ったことですね。」
避難しない避難訓練のすすめ
当法人では企業向けのセミナーも多く開催していますが、避難訓練で悩まれている企業も少なくありません。そこで提案するのが、避難しない避難訓練です。それは、マニュアル通りに決められた避難行動を反復する昔ながらの訓練ではなく、リスクを知り、評価し、リスクに合わせた回避方法を考えるという訓練です。昔から変わらない避難訓練をアップデートすることで、これまでの安全対策に対する考え方が大きく変わるきっかけになります。地震の避難訓練に必要なのは、一つの答えではなく最善の答えを見つけ出すためのプロセスです。
当法人が取り入れている、「減災PDCAサイクル※」は、「安全」という原点を常に意識し、「安全」を高めることをゴールにする手法です。
※PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念。