目次
- 防災の日、関東大震災から100年を迎えて
- シェイクアウト訓練は目的ではない
- 防災意識の定着と効果的なアクションへ
防災の日、関東大震災から100年を迎えて
防災の日は、国民の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備するために制定されました。近年は、防災の日に全国一斉に訓練を行うため、シェイクアウト訓練の取り組みも進んでいます。
当NPOにも毎年9月1日の防災の日が近づいてくると、アドバイス先の園や学校、企業などから、シェイクアウト訓練について、さまざまな疑問やお問い合わせが増えます。
シェイクアウト訓練は目的ではない
地震の際の安全確保行動1-2-3「まず低く、頭を守り、動かない」を身につける機会です。さらに、シェイクアウトはあなた自身、あなたの地域、学校、職場などの組織が、非常時対策の見直し、防災グッズを確認、ケガを防ぐための身の回りの安全対策をとるように促すことも目的としています。(日本シェイクアウト提唱会議より引用)
以上のように、シェイクアウト訓練は、防災への興味の促進と、訓練への参加者を増やすことが主な目的とされています。しかし、重要なことは、単に参加者を増やすことだけではなく、被害を最小限に抑える方法を探求することです。防災に興味を持ち、訓練に参加する人々を通じて、より高度な訓練や防災のアイデアを生み出すことです。
防災意識の定着と効果的なアクションへ
簡単な訓練参加だけでは、防災の真の意味や重要性はなかなか浸透しません。一度訓練に参加しただけでは、本質を理解することは難しく、興味も薄れていくからです。また、シェイクアウト訓練のように簡単な行動を繰り返す反復練習(drill)は、スピードを上げるのには有効ですが、同時に考える力は低下するので注意が必要です。
われわれが取り組むべきことは、防災意識を定着させ、実際の災害時に効果的な行動を取るための能力を育むことです。シェイクアウト訓練はその始まりに過ぎず、その後の教育や実践を通じて、個々の参加者が防災の知識を深め、具体的な行動につなげる手助けとなるべきです。
減災教育普及協会では、参加者がより深い防災スキルやアイデアを獲得し、被害軽減に寄与するための手段を提供しています。防災に興味を持った人々に対して、その関心を維持しつつも次のステップへ進むためにサポートをすることを大切に考えています。
私たちと一緒に「学び合い」から社会の安全を高めませんか。
あわせてこちらもお読みください。
京都大学HPより:日本で広がる米国発シェイクアウト訓練とはhttp://www.drs.dpri.kyoto-u.ac.jp/projects/jitsumusha/18/14_sawano.pdf